『TEA FOR TWO 二人でお茶を』/ 世界エイズデーシアター さん

基本的にいつもいつでもオンリーでロンリーな1人観劇をしてる「わたし」です。

が!しかし!今回、初めてオトモダチを誘うなんぞさせていただきまして!

普段の1人観劇が…なんと!まさかの!3人観劇!すごい大所帯感!やったー!

 

…と、言うのも、今回観劇させていただいた作品『TEA FOR TWO 二人でお茶を』は、

エイズ予防啓発キャンペーンの1つとして上演される…という言い方が正しいのか…

はちゃめちゃ不安なんですけど、端的に言うと、入 場 無 料 !だったので、

今まで観劇したことないよ !っていう子でも誘いやすくて、すごく有難かった^^

 

そしてようやく、時は来た12月1日、13時!初めて行く劇場、パトス!

案内には、会場への行き方が分かりやすく書いてあって、

どんな方向音痴も絶対に迷わないであろう親切すぎる心遣い!沁みる!

当日は、雪が降ったり降らなかったりな不安定すぎる天気だったけど、会場内は暖かかった!

 

札幌市にあるホテルの302号室で、年に一度だけの逢瀬を重ねる男たちの25年間のお話。

 

どこまでも人間らしくありながら、限りなく現実を見続ける、あまりにも綺麗な物語だった…

それは目に見えるようなキラキラした「美しさ」とは違くて、なんというか…こう…

じんわりと肌で感じるような…物語が進んでいく中に存在する「完璧さ」に近いかな…

 

「同性が好き」という感性が理解されにくかった時代に出会った男たちが、

偶然か必然か…出会ったことで始まる2人の『名前が付けられない』関係性は、

25年間、変わることなく『名前が付けられない』まま続いていく…

 

んもーーーーーーーーー言葉にならない!!!!!爆発しそう!!!!!助けて!!!!!

 

考えれば考えるほど、日本語が遠くなってくもんね………日本語が来い…!

ただひとつ、しっくりくる言葉があるとすれば…最高すぎた!!!!!ってことかな^^

 

HIV」と「同性愛」、なんで???って、観劇する前まで率直に思ってたんだけど、

感染する可能性は性別関係なく誰にだってある…ということ…かなっていう勝手な自己解釈しつつ、

他人と繋いだ行為から感染を拡大させる脅威になる不安とか、検査ひとつで守れるものの大きさとか、

それが作中でサラッと…砂時計の落ちていく砂くらいサラサラした形で描かれてた…サラサラ…

 

ぶっちゃけ全部の場面が印象に残ってるんだけど、やっぱりどうしたって忘れられないのが、

自分の親に同性が好きであることをカミングアウトする場面………泣いてしまった…

 

「わたし」が観劇してきた作品の数なんて、まだまだ全然少ないけれど、

 滲む視界では何も見えなくなるから、どんなにグッ…ときても涙は我慢できてたのに、

もうもうもうダメ…感情まるごと持ってかれたもん…

 

「出会い」から始まって、また1つ「相手のことを知り」、ただ静かに「寄り添い合って」、

自分たちの関係がもたらす可能性と「向き合い」、互いにとって最善であろう「未来を選び」、

そして、なおも続く「名前のない関係」…はぁーーーーー好き…

 

たしかな情愛を向ける相手から、縋る想いで差し出された手を、

失いたくないからという理由で拒むのは、とてつもなく固い決意が必要だろうし、

逆に、縋りたかった相手に拒まれた手を引いてそのまま受け入れるのも、同じ…

 

2人で同じ道を進むことを選ぶ「一歩を踏み出す覚悟」より、

2人それぞれ別の道を進むことを選ぶ「一歩を踏み出さない覚悟」の方が、ずっと重く苦しい…

 

ほんともうもうもうもうスゲェ苦しい!!!!わたしが!!!!!苦しかった!!!!!!

 

たぶんきっと2人の関係は、名前が付いてしまった瞬間に「オワリ」って思う…

それは決して「スタート」ではない、どちらかというと「ゴール」のような「オワリ」かな…

…………まあ、それは全部、結果論かなって思わなくもないけど…

 

2人が手を繋いで同じ道を進むことを選んでいたら、どうなってたんだろう…?

…とか、べつに考えないことも無いけど、もしかしたら明るい未来ではなかったかもしれない…

いやでも未来なんだから明るかったかもしれないし…でもでもでも!なんてね!

 

結果的に、2人の未来はそれぞれ別の形で切り開けたし、

年に一度の逢瀬も、変わることなく続いてるし、文句なしのハッピーエンド!!!

だって、25年目の2人めちゃ笑ってた!!!!!ハッピーオブハッピー!!!!!

 

部屋に置かれたカップ…最初は1つしかなかったカップが、最後は2つになって…

お、おおお、おかーーーーーーーさーーーーーーーーんんんん!!!!!!!

最高の心遣いありがとう!!ホテルのお母さん、はちゃめちゃ良い仕事するーーー;;;;;

幕間で掃除に来るたびに、ちゃんと指差し確認してから去ってくの可愛かったナァァ;;;;;;

 

 「運命」は信じなくても自分の「運の良さ」は信じる、っていう…言葉…

どちらも数学的根拠は無いけど、ただの「巡り合わせ」ではなく、

自らが引き寄せたツキから生じた「確率論」って言い切ったの、カッコイイが過ぎる!!

 

 ホテルの部屋で追いかけっこする、2人のオジサン…そんなん…もう…もう…

無邪気が過ぎて可愛いが可愛いしてめっちゃ可愛いの大安売りだった!!!ありがとう!!!!!

 

…もうほんと何をどう言葉にしたらいいのか…「わたし」の日本語が来い…(2回目)

 

 

あっ!いやそうだそうだ、どーーーーしても言いたいことがあるんですけど!!

どーしても!言いたいから!言うんですけど!!!!!

 

2人が歩んだ25年間で、共に時間を過ごしたのは1ヶ月程度…つまりおよそ30日…

そのうち「わたし」が目撃したのは、2人の出会いも含めて6日程度…

 

足りなくない??????????????????

 

飛ばされてしまった空白の時間も詳しく教えて欲しい…箇条書きで良いから…(必死)

あとあと、

アゴが割れたモデル体型の先輩めっちゃ気になるし、早々に結婚して子供もいる息子の成長も気になる…

ぶっちゃけまじで、先輩の話と、奥さんと息子の話で、スピンオフできる!間違いない!!

 

はーーーーーーーあ…(深呼吸)

 

パンツ1枚の姿で登場した2人に動揺したし、とりあえずジンギスカンっていう道民に共感したし、

ペアルックまじペアルックで何なら先輩もペアルックだったという事実にテンションあがったし、

すごく真面目な会話を繰り広げる2人だけど風邪っぴきジャージ姿は「いいね」ボタン連打止まらない上、

まかさのハイヒールを颯爽と履きこなす姿は尊敬しかないのに背中の美しさで言葉を失った…oh…

あなたの隣に寄り添うときは飾ることのないありのままの姿で…ってことだよね…最高でした…

 

上演時間およそ100分…いやそんなん絶対嘘…まばたきした瞬間、えっあれっ終わって…?

…くらいの体感時間だった…信じられない…あっという間だったよ…んえええええ…

とはいえ、終演後はしっかりみっちりはちきれんばかりに胸は一杯だったし、

時計の表示を見たら100分以上経過してたから、「わたし」の体は100分の時を刻んでた…

 

すでに観劇してから1週間以上が経ってるんですけど、全然まったく色褪せない…

 

あまりにも今更感あるんですけど、TGR札幌劇場祭2018大賞、おめでとうございました!!

「わたし」なんて観劇させていただいただけの縁しかないけど、でもやっぱり、

自分が直接観劇できた作品が選ばれたのは、本当にすごくすごく嬉しいねえへへ^^

 

全人類、まじで観劇すべき作品でしょ…必修科目として履修してくれ…

 

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